他の原発は

 今回の事故、全国どこでも起こりうることのようです。もんじゅにいたっては、既に炉内中継装置という直径46cmのパイプ状の装置を原子炉内部に落とす事故がおきていて、原子炉自体が使用不能になっているようです。自分が知らないだけで、原子力エネルギー事業は潜在的にいつでも放射能漏れを起こしうる状況にあったわけです。知っている人は知っていたんだろうし、今回のようなひどい事故が起こらなかったから何も報道されなかっただけでした。原子力批判の報道には規制がかかっていたのかもしれませんが、イザというときの危機は、それが起こってみないと自覚できない、そんなものかもしれません。

 今こそ、エネルギー政策を根本から見直す時期です。

10m津波想定せず…全国54基、電源喪失恐れ
 全国の原子力発電所が、東日本巨大地震で発生した10メートル級の津波を想定しておらず、想定を超えた津波に襲われると福島第一原子力発電所と同様の電源喪失に陥る恐れのあることが、読売新聞社の調査でわかった。
 読売新聞社が、全国の商業用原発54基について調べたところ、津波の想定は最高でも北海道電力泊原発(泊村)の9・8メートルで、最も低い関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)は0・74メートルだった。
 各社は、非常用電源を置く敷地が津波の想定より高いことから「安全」と判断している。
(2011年3月30日08時36分 読売新聞)

高速炉もんじゅに出た『生殺し』死亡宣告
2010.10.17 Sunday 科学・技術
 福井県にある高速増殖原型炉もんじゅで原子炉内に落下してしまった炉内中継装置(直径46cm、長さ12m、重さ3.3トン)を引き抜く作業が13日、失敗に終わりました。毎日新聞が「もんじゅ:誤落下、中継装置抜けず 運転休止長期化も」と伝えましたが、技術的常識に従えば本格運転も廃炉措置も出来ない袋小路に追い込まれたと言えます。『生殺し』死亡宣告が出されたのです。
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