風と放射能拡散予測

 放射能値のマップは今いくつかのサイトで可視化されつつありますが、放射能の拡散には風や地形もかなり影響します。そのデータをもっとも持っているはずの気象庁は、いまどういうつもりでいるのでしょうね。現状では、各都道府県や国、研究機関が個別に観測した放射能値を、個人や会社、大学関係者が自分でウェブサイトを構築し、時空間的に見やすいようにして公開しています。公的機関から公開されているデータは書式の統一されていない生データですから、それらの断片的な情報をあつめて、逐一読み込んでから地図情報とあわせて公開する。これは結構手間なはずです。

 SPEEDIというシステムによって放射能値の拡散予測がされているそうですが、それもPDFのプレスリリースでしか結果をお目にかかっていません。放射能値と、あと気象庁や気象予測が出来る機関から風の情報を得て一緒にしたマップを公開するようにしていかないと、これから深刻な放射能漏れが続く場合は気づかないうちに放射能汚染が身近まで着ているという事態になりかねません。