上っ面だけ

なんか、原発関係のニュースで、群馬大教授の早川由紀夫さんが処分されというニュースがありした。報道だけ見ると、えらくモラルの無い大学教授が処分を受けたような印象を受けますが、実際は大分違うようです。

この方は火山学者で、雲仙普賢岳噴火のときの教訓を生かして、放射線による被害を防ぐためにあれこれ努力している人です。原発の爆発以後、政府がやらなかった、放射線汚染図を彼が公表したことで、やっと世の中の人が汚染の実態を知った背景があります。放射線は現実に飛散しており、どの程度汚染されているのかを知れば、今のような福島の野菜を買おう!という運動は起こらないはずなのに、マーケットでは福島を応援するという名の下に福島の野菜が売られています。そういう状況の中で情報を発信していた人の一人です。

しかし、ニュースを読むと、特定の表現だけが抜き取られて、背景は一つも触れられていません。背景に何があって、その人がどういう影響を及ぼしていた人かは全部すっとばして、上っ面だけの記事を書いているのが、今の新聞なんだと言うことが分ります。

あちこちに詳しい情報が載っていますが、とりあえずこんなリンクを張っておくことにします。
http://togetter.com/li/224871

群大教授暴言「福島の農家はオウム信者と同じ」
読売新聞 12月8日(木)19時36分配信
 福島第一原発事故による放射能汚染地図をいち早く作製したことで知られる早川由紀夫・群馬大教授(55)(火山学)が、簡易投稿サイト「ツイッター」に、福島県の農家をオウム真理教信者にたとえる書き込みをしたなどとして、同大は7日付で訓告処分にした。

 同大によると、問題になったのは「セシウムまみれの水田で毒米つくる行為も、サリンつくったオウム信者と同じことをしてる」「福島の農家が私を殺そうとしている」などの書き込み。6月以降、再三注意したが改善されなかったという。

 早川教授は8日、記者会見を開き、「放射能の危険性を多くの人に迅速に伝えるために、あえて過激にした。処分は学問の自由を奪う行為で、大学の自殺」と批判した。

 同大の堀川光久総務部長は「研究成果とは言えず、言論統制ではない。大学にも多数の苦情が来ている」とし、改善されない場合は懲戒処分も検討するとしている。

 JA福島中央会の橋本正典総務部長は「農家の苦しみを全く理解していない。国立大の教授という立場ながら無責任極まりない」と話している。
最終更新:12月8日(木)19時36分

ついでにここもお勧めです。
「食べて応援」は幻想だ 農家の婿のブログ
http://ameblo.jp/noukanomuko/entry-11097885967.html