そりゃそうだろ

日本人科学者、待遇に不満? 満足度調査で最下位に

2010年6月24日7時33分

 英科学誌ネイチャーは24日発行の誌上で、世界の科学研究者を対象にした待遇の満足度調査結果を公表した。比較可能な16カ国でみると、満足度が最も高かった国はデンマークで、最も低かったのは日本だった。中国やインドとともに、欧米諸国に比べて独立性に満足している人の割合の少なさが目立ったという。

 ネイチャー誌などに登録している研究者らに、給与、休日、健康、年金、労働時間など8項目の満足度を尋ねた。約1万600人から回答があり、欧米諸国や中国、インドなど計16カ国を比較した。

 8項目合わせて点数化したところ、日本の満足度は、1点満点に対して0.458点。デンマークは0.777点、全体の平均は0.594点だった。日本に次いで低かったのは中国、インドだったが、この2国は以前に比べて満足度が向上していると回答した人が多かったという。ただ、一般市民を対象にした他の調査結果と似通った傾向もみられ、国情が反映されている可能性もある。

 合計点に大きく影響したのは「周囲による指導」「給与」「独立性」の項目。日本は給与の満足度ではイタリア、フランスなどを上回ったが、独立性や周囲による指導、休日、労働時間の計4項目が16カ国で最低だった。(佐々木英輔)

http://www.asahi.com/science/update/0624/TKY201006230487.html