運良く70歳まで生き延びられたら、年金をあげるよ by厚生労働省

年金は今の20−30代の世代には支給されることはないかもしれませんね。例えば第2案でいくとすれば、男性は2025年までに65歳需給にして、その後3年に1歳ずつ引き上げていくと、2034年には68歳、2040年には70歳まで引き上げられます。2011年現在30歳代の男性であれば、彼らが70代になるのは2040-2050年ですから、その頃には70歳にならないと年金が支給されない計算になります。

退職年齢がそれに伴って上がっていくとしても、退職してから年金支給まで下手をすると10年の期間があることになります。その10年間は、少なくとも生きていくためのお金200万×10年=2000万円は溜めておかないと、完全に行き倒れてしまうことになるわけです。さらに恐らく70歳までは年金保険料を払い続けなくてはいけない羽目になって、その時代には僕らの世代はどうしようもなくなって自殺者が増えることになるかもしれませんね(暴動が起こるというよりも)。

それまでには何か変化があって、まともな社会保障制度に変えていかないと、リタイアするまでなんとか生きていっても、リタイアした途端にホームレスになるか、野垂れ死にするかになってしまいます。結局、老後に備えて貯金をしていかないと、60−70歳の間に野垂れ死にしますよ、っていうニュースと読み取ることもできます。

年金支給「68〜70歳」議論で厚労省3案提示
 厚生労働省社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の年金部会は11日、厚生年金の支給開始年齢を将来的に68〜70歳に引き上げるための議論を本格的にスタートさせ、三つの案を提示した。
 同省は、年内の改革案取りまとめを目指す。
 厚生年金の支給は、男性は2025年度まで、女性は30年度までに、それぞれ60歳から段階的に65歳まで引き上げ、基礎年金と合わせることがすでに決まっている。
 だが、厚労省は、少子高齢化の急速な進展や、国民の平均寿命の伸びを念頭に、年金財政の安定化のためには年金支給開始年齢の一層の引き上げの検討に入る必要があると判断した。
 3案は、〈1〉厚生年金の支給開始年齢を3年に1歳ずつ引き上げる既定スケジュールを「2年に1歳ずつ」に前倒しし、65歳に引き上げる〈2〉厚生年金を現在のスケジュールで65歳まで引き上げた後、基礎年金と併せて支給開始年齢を3年に1歳ずつ引き上げ、68歳に引き上げる〈3〉2年に1歳ずつ前倒しして65歳まで引き上げた後、さらに同じく2年に1歳ずつ引き上げ、両年金の支給開始年齢を68歳に引き上げる――との内容だ。
(2011年10月11日21時58分 読売新聞)

今、30歳代の私が次の選挙で何を焦点にするかといえば、地震からの復興やエネルギー政策や原子力事故対策もそうですが、年金も大切なテーマになるでしょうね。年金政策は不備だらけで、もう多分中身はグチャグチャなんでしょうから、抜本的にどういう思想で日本の社会保障を作っていくのか、ビジョンと具体策を練り上げたマニフェストを出してくれたところに投票するかもしれません。民主党みたいな絵に描いた餅じゃなくて。