消防署へいく

日曜日は、午後、近くの消防署であったオープンハウスに行って来ました。年に1度のオープンハウスには子どもたちがたくさん押し掛けます。日本の消防署も啓蒙活動をしていますが、アメリカのそれはもっとフランクな雰囲気です。デモンストレーションもしっかりやっていて、子どもたちにとっては大興奮の一日でした。

出動の際の防護服が置いてあるロッカー

1923年に製造された当時の消防車です。式典やデモ用などに使われているそうで、今でもメンテナンスがされて動くように保存されています。パワステもなければ、ブレー機も油圧式ではないので重く、運転するのが大変なんだとか。70歳を超えたくらいの元消防士のおじいちゃんがボランティアで運転していました。

消火活動のデモンストレーションをしてくれました。屋外に二つ設置した小さな部屋に火をつけて、その一方を消防士が消化します。もう一方にはスプリンクラーがついていて、アッと言う間に鎮火されるというデモ。スプリンクラーが思った以上に威力があって驚きました。

その小部屋をぐるりと囲むように子どもたちが見学します。 この日は秋晴れの快晴で、とても気持ちのいい日でした。

火が燃え上がって来ました。

そしてアッと言う間に鎮火。

はしご車です。Aerial Ladder Truck と言います。よく見ると、車体前面にはアメリカ国旗をペイントしてあります。アメリカに住んでいるとあちこちで国旗が掲揚されているのを見ますが、特に消防署では国旗をあちこちで見ました。日本の消防署ではそんな事しませんね。そういえば、なんででしょう?

横から見たハシゴ車

下からハシゴを望みます。

1度だけ、人を乗せて上がってくれました。


これはポンプ車。自由に乗って中を見学できました。

ポンプ車のサイド。

車体の後ろには、HONDAの発電機がありました。消防自動車にもPanasonicのコンピュータがあったり、日本企業の製品は世界中で使われています。


ポンプ車の後部座席には、酸素ボンベが装着してあります。座席に座って肩にベルトを掛けて立ち上がればボンベを背負う事ができるようになっています。

デモ用の家から脱出訓練をするYu。この日は、オモチャの消防士ヘルメットを1日冠っての参加です。終わる頃には汗びっしょりになっていましたが、脱ぎたがりませんでした。

子どもたちも真剣に見学します。

消防車が最近の関心事になっているYuにとっては天国のような一日だったようで、どこに行ってもニコニコして興奮していました。

1923年製の消防自動車にのってあれこれいじっています。サイレンを鳴らすのも手動で、ベルも手動で鳴らします。後ろにあるベルに手を伸ばしているところ。

消火器でのデモンストレーションもありました。これはYuとTkでやってみました。前面のグリルに火をつけてもらって、それを圧縮した水を入れた消火器で消火します。


最後は、車に閉じ込められた人を助け出すデモンストレーション。まずは、消防士の一人が中に閉じ込められます。安全の為にヘルメットを冠って助手席に座ります。そして、他の消防士が周りから作業に取りかかります。これは、車体を動かないように固定しているところ。

次に化け物のようなハサミ(電動)でフレームを切って行きます。

右下には、ハサミで切り取られた車の屋根が転がっています。

そしてドアをこじ開けて取り外せば、被害者を助け出す事が出来ます。担架で運び出そうとしているところ。所要時間は約20分でした。少し時間が掛かり過ぎた気もしますが、デモなので丁寧にやっていたのかも知れません。


デモのあと、Tmが消防士と話をしていてわかったのですが、アメリカの消防士は救助に行っても急ぐ事はしないそうです。現場に行って、走ったりすることは余りなく、じっくり観察して安全確保をした上で作業に取りかかるんだとか。そういえば、アパートに時々火災系報知に呼ばれてくる消防士たちも悠然とあるいていて、こちらが大丈夫家と思ってしまう程です。

見るも無惨になった車。


家に帰って来てから、Preschoolに出す課外活動の報告書に、消防署のオープンハウスにいったことをYuが描いてくれました。前に動物園に行った時にオラウータンの絵も同じ目的で書いた物です。

こちらが参考にしたハシゴ車の写真。Yuの画ではけっこう忠実に参考にした写真を再現していて、タイヤのホイールも赤に塗りつぶされているし、タイヤの数も3つ書かれています。左側の白い丸っぽいカタチをしたのはフロントガラスだそうです。水色の線は水を放水しているところ。