"子供だけ"は違法

 先日、車が炎上して子供4人が車内で亡くなる事件がありましたね。車内に子供を残して、父親だけ実家に寄ったんだとか。30分の間に子供がライターで遊んでいて出火、炎上してなくなったんだそうですね。一度に4人のお子さんを亡くしたことは悲しい限りですが、そういう状況を作った親に責任があることは言うまでもありません。このケースは、車内にごみが散乱していて、且つライターが子供の手に届くところに放置してあったのですから、起こるべくして起こった事件なのでしょう。


 よく、親がパチンコしている間に車に残された子供が熱中症で亡くなる事件が夏になると起こります。今回のように車内に子供を残してきて、事故がおきたり、時には車ごと盗まれてしまうこともあります。それでもこの手の事件がなくならない以上、法律化してルールを明確にしなくてはならないように思います。



 最近日本でも普及し始めているチャイルドシートも、装着しないで子供を膝に乗せながら車に乗っている人を日本では未だに見かける事があります。もし子供を抱っこして事故にあったら、子供はエアバックのようにクッションになって衝撃をもろに受けるはずです。自分自身の衝撃以外に、抱っこしている親のクッションにもなり、多くの場合ひどい状態になります。チャイルドシートの効力は結構すごくて、ヘリコプターに乗っていた子供が、チャイルドシートに座っていたために唯一助かったとか、車の事故で車が"く"の字に曲がるほどひどい事故だったのにチャイルドシートに乗っていた子供は助かったという話を聞きます。シートのフレームが子供全体を守るようにできているので助かったのだそうです。アメリカ国ではチャイルドシートは、一定の年齢以下の子供、もしくは体重が一定の基準以下の子供は必ずつけなくてはなりません。法律上の義務になっているのです。


 では、アメリカで子供を車内に残したまま数分でも放置しておくとどうなるかというと、通りかかりの人に警察に通報されて親が逮捕されます。それだけでなく、15歳以下の子供たちは、大人の目の届かないところで単独で行動することができません。そういう状況を目にした場合、やはり親が逮捕されます。いつだか、どこかの衆議院議員が2歳の娘を自宅に置いたまま夫婦で食事しに行って、帰ってきたら熱中症になっていたということがニュースになっていましたが、このケースがアメリカで分った場合、法的な問題になっていたはずです。


 当然、子供だけで留守番させて親が買い物に出かける、何てことも違法です。多分色んな理由がるのだと思いますが、多くは犯罪(誘拐など)に巻き込まれることを防ぐため、あとは偶発的な事故を避けるためなのでしょう。もう一つは、いい加減な人が多いこの国では法律化しないと大変なことになるから、というのも理由の一つかもしれません。移民の多いこの国では、教育やしつけも民族、人種によってばらばらですから、統一してどの人にも適用できるルールは、法律しかありませんから。


 アメリカでスーパーマーケットに買い物に行くと、大抵掲示板に"Missing Child"の掲示がされているのを見かけます。東海岸にすんでいても、西海岸や、南部のテキサスで行方不明になった子供たちの写真が掲載されていることもあります。小さな子から、小学生、時にはそれ以上の年齢の子供も、行方不明になっているのです。ちょっとした隙に誘拐されたら最後、探しても探しても見つからない可能性があるのがこの国です。多分それは、日本も同じでしょう。


 子供が安全に成長できるようにするのが、親の大事な務めだと改めて感じます。

父親「車内にライターあった」…幼児4人死亡
4月3日13時55分配信 読売新聞
 北海道厚沢部町(あっさぶちょう)社(しゃ)の山(やま)で子ども4人が死亡した車両火災で、車は父親の函館市桔梗(ききょう)1、無職棚橋智也さん(24)が離れたわずか30分の間に炎上していたことが3日、道警江差署の調べで分かった。
 道警で出火原因を調べるとともに、4日には遺体を札幌市に移して司法解剖し、死因や身元の特定を急ぐ。
 ワゴン車は座席が3列あり、棚橋さんの説明では、2列目に生後7か月になる双子の男の子、諒央(りおん)ちゃんと翔央(かおん)ちゃん、3列目左に長女歩夏(あゆか)ちゃん(3)、右に長男旬汰(しゅんた)ちゃん(2)が座っていた。
 双子は、炎上中の車から棚橋さんがスライドドアを開けて運び出し、歩夏ちゃんと旬汰ちゃんとみられる遺体は3列目で重なるようにして発見された。棚橋さんも右手の指などに軽いやけどを負った。道警によると、遺体はいずれも性別がわからないほど損傷していた。厚沢部消防署によると、車内は特に3列目付近の燃え方が激しいという。
 棚橋さんは道警の調べに対し、「車内には紙くずやおむつがあった。使い捨てライターがあったと思う」などと話しているという。
(以下略)