自称は論外

 この手の話は、武道をやっている人の間ではよく話されることだと思いますが、稽古を積んでいくと、どの武道でも大抵その習熟度に応じてランクが付けられます。まずは級、そして段。級は大きい数字から徐々に少なくなって1級まで。級が1級までくると次は段が始まります。段位は(初段)1段から徐々に上がっていきます。大抵は、4,5段までは審査があってそれ以上は審査なしで授与されたり、推薦されたりしてもらう武道が多いようです。合気道だと四段まで、剣道だと5段までが審査(試験)の上、授与されるのだそうです。
 審査内容は合気道ですと稽古年数と、技のレベル、受身、礼儀作法、あとは日常の稽古、教える立場になると指導の様子まで含めて審査されているようです。高段位になると論文も提出しなくてはなりません。段位は数字で表されていて分りやすいようにも思えますが、審査をパスするかどうかは審査する先生によっても基準が違うようにも思いますし、高段位をもっていてもその後稽古しなければ実力も落ちてしまったりして、段位をどう捉えるかは人によっても色々です。とはいえ、現千葉県知事のような"自称2段"っていうのはあまり聞いたことがありません。まじめに稽古をしている人にとっては、情けない話です。
 アメリカで稽古をしていて感じるのは段位については、日本よりも国外のほうが基準が上がるように感じます。実力的に3段かなーと思った人が2段だったり、2段かなーと思った人が初段だったりします。審査のチャンスは日本で稽古をしている人よりも少ないですし、真摯に稽古をしていて何年もかけて初段を取るなんてざらのようです。もちろん、これも道場や指導をされている先生によって大分偏りがあるようなので、一概に日本だから、アメリカだからともいえないのは否めません。