オープンファーム

 土曜日は前から計画していた牧場のイベントに行ってきました。この町はのどかな田舎なので、牧場もあればワイナリーもあるのです。合気道の友達のミンファンに牧場がオープンファームをするという情報を教えてもらっていたので、天気を心配しながら楽しみに待っていました。土曜日は快晴。この日から春が始まった感じです。風は少しあるものの、半そででも過ごせるくらいの陽気でした。
 行ってみると既に車がいっぱい。駐車料金の1ドルを払っていいスポットに駐車。牧場に入るとウマはいるし牛や豚、ダチョウにカモ、アヒル、と牧場らしくたくさん動物達がいてYuも楽しんでいるようでした。もっとも大人のほうが楽しめたかもしれませんが。
 トラクターで干し草を運ぶ荷台にのって牧場を1周するイベントがあったので、列に並んで乗ってみることに。列の一番最後に乗り込んだのですが、その後でさらにお菓子を手に持ちながら乗り込んできたおばちゃんがいました。トラクターが動き始めて、動物のそばをガタガタと走ります。そののどかな感じがとてもよかった。あの動物はなんだろうね?とTmとTkで話していると、お菓子を食べていたおばちゃんが隣から”あっちがカモで、こっちのがギース、あっちの牛は今は2頭しかいないけど前はさらに3頭いて、その3頭はテキサスの人にもらわれていったのよ”とやたら詳しく教えてくれました。色々話を聞いてみると、どうやら普通の観光客に見えたこのおばちゃん、じつは牧場のガイドさんだった様子。しばらく気づきませんでした。日本にいたらこんな風にガイドさんがお菓子を食べながらガイドするってことは間違ってもありませんが、そこはアメリカ、みんな自然体にすごしています。Yuは干し草のちくちく感がさすがにイヤだったらしく、"抱っこー抱っこー"とせがんでTkの膝に座ってトラクターを楽しんでいました。ポニーやサラブレッドにも触らせてくれて、Yuにとっては動物とじかに触れ合うことができるとてもいいイベントでした。
 オープン牧場のイベントで、風船アートで動物を作ってくれるコーナーがあったのですが、トラクターに乗っている間に終わってしまっていました。残念。イベント会場に残された展示用の風船アートの数々。これまた風船の柵で囲われていて、中には風船アートで作った牛やウマがたくさんいて、ちょうど風船アート牧場のようになっていました。風船アート牧場を見た途端に興奮したのか、抱っこから降りたがるYu、下に下ろすと駆け寄って柵をくぐろうとします。止めたTkとTmに、Yuが一生懸命言った一言

 ”はいって、いい、ですか”

 これは毎晩Tkが入っている風呂に入れるときに、Yuが後から入ってくるときに言うフレーズなのですが、大抵はTmが”おふろに、はいって、いい、ですか?”と言ったのに続いてYuがまねをするだけなのですが、今回の発言はYu自身が自分の意思を表示するために自ら喋った言葉でした。いかに必死だったかわかります。言った言葉も使い方もばっちりあっててびっくり。残念ながら"ごめんね、ここは入っちゃだめなんだよ”と言うしかありませんでしたが、その後も”はいって、いい、ですか”、”はいって、いい、ですか”と繰り返し言いながら必死に柵をくぐろうとしていました。モチベーションってすごいパワーになりますね。
 いい牧場初体験の1日でした。