ノーベル賞は20年30年後

 世間はノーベル賞フィーバーなのかもしれませんが、ちょっと醒めた目で目で見ています。ノーベル賞の研究は何十年も前の仕事でようやく今受賞対象となった研究がその後の研究に影響したことが評価されて、受賞につながったはずなのですが、そういうことが置き去りにされている気がしています。と思っていたら、もらった本人達がそういうことを言っているんですね。

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教育制度に注文 ノーベル賞2氏が会見
 ノーベル物理学賞受賞が決まった益川敏英・京大名誉教授(68)と小林誠高エネルギー加速器研究機構名誉教授(64)が10日午前、東京都内で記者会見した。受賞決定後2人そろっての会見は初めて。益川さんが「基礎科学の発展に力を入れないと20年、30年先に結果が出ない」と指摘すると、小林さんも「(文部科学省による)大学の評価が形式的だ」と述べ、教育制度に注文を付けた。
{中略}
 小林さんが理事を務める日本学術振興会(東京・千代田)の事務所ビルでの会見では、益川さんが「日本でノーベル賞の受賞者が立て続けに増えているが、これは20年、30年前の仕事」と指摘。「基礎科学は結果が出るまでに時間がかかるが、上流(の基礎科学)が枯れると下流も枯れる」と、受賞に沸く世論にクギをさした。(15:02)