ノーベル賞

 ノーベル賞受賞者が発表されていますね。医学生理学賞は人工授精のパイオニア、英ケンブリッジ大名誉教授のロバート・エドワーズ博士なんだとか。今日は化学賞に日本から二人選ばれましたね。日本人が受賞したかどうかに注目するのは意味のあることではないけれど、やはり身近に感じます。特に前回の日本人ノーベル賞受賞以来、どこを拠点に研究をしている人が受賞者になるのかを気にしています。今回は二人のうち一人はアメリカなんだそうで、化学研究では当時アメリカが最も進んでいたんだそうです。研究環境は日本よりも格段によかったのでしょう(今も変わらないでしょうが)。今の研究環境がいいかどうかは、研究成果が20年後30年後に評価されるかどうかを左右するのでしょう。

 前回のノーベル賞受賞者が出たときに、物理学賞3人のうち一人と、化学賞の一人がアメリカで研究していた人だったために、2重国籍を認めるように国籍法改正を検討し始めたと言うニュースを目にしましたが(それはそれで賛成だけど)、どうも妙な感じがしました。要するに、日本国籍を持っている人が受賞することが嬉しいだけなんでしょうね。ノーベル賞を受賞するほどの成果を上げたバックグラウンドや、今の現状なんて特にどうでもよくて、ともかく”日本人ノーベル賞”という成果がほしいだけ。単純明快です。けれど現場の視線から見れば、もっと最先端研究を育てたいのなら、日本国内の研究環境を良くする事を考えてほしいものです。