「脳の回路図」を作る:全シナプスの「地図」を作成

 脳神経細胞は星の数ほどありますが、どの細胞がどこと結合しているのかは地道に細胞を染色して神経線維をたどっていくことで調べられてきていました。でもゲノム計画と同じように網羅的に一気に調べてしまえれば楽(?)ですね。今までに脳の神経回路がどうなっているのか可視化する技術はたくさんありましたが、こういう装置をつくって一気に調べようという発想はすごい。

数百万のニューロンがつながり合う脳の回路図を作成する『ATLUM』装置。ネズミの脳を、りんごの皮むき器のように剥いてごく薄い切片にしていく。
ハーバード大学の研究者らが、脳の組織を高解像度の神経地図に自動変換する新しい装置を利用して、脳の回路図を作るという壮大な計画に着手している。
研究者らは、脳の中にあるすべてのシナプスの地図を作成することによって、「コネクトーム」(connectome)を作り出したいと考えている。コネクトームは、『fMRI』のような現在の最先端を行く脳内測定装置をはるかにしのぐほど、詳細なレベルで脳の活動を明らかにする回路図となるだろう。

元ニュースMapping the Most Complex Structure in the Universe: Your Brain
日本語版「脳の回路図」を作る:全シナプスの「地図」を作成