報道と学問

 報道とか、取材での関わり方やその影響にかんしては、マスコミの中にいる人たちはどうやって学んでるんでしょうね?経験とともに身に付けていっているんでしょうか?こういうことに関して系統的に教えたり研究している学問はどういうものがあるのでしょうね。大抵の新聞記者はジャーナリストはそういうものを経ないで働いているような印象がありますが、もしそういう学問が実はちゃんとあるのであれば、1年でも2年でも取材の現場に経つ前に学ぶようにすれば大分違うような気がします。むしろそういう事を専門的に教えている大学院がないのだとしたら、その方が違和感があります。

危機介入ー漂流生活的看護記録ー
http://eboli.exblog.jp/12188108/
日本のマスコミ人はとりあえず「被害者の心のケアを」で締めくくるが、実際にその「心のケア」というものが何に基づきどう為されているものなのか全く知らないし知るつもりもないのだというのがよくわかる。それはマスコミに限らず、一般の人々も我々のする「心のケア」なんてとにかくちやほや優しく「カワイソーネーガンバローネー」と言うことしか求めていないのもわかっている。しかし看護とはそういうものではない。現地クライストチャーチの病院でもこうした危機理論に基づいた対応が為されていただろうに、このインタビューが彼らの努力をすべて無駄にしてしまいかねない。わたしはそれが同じ看護師として本当に悔しく思う。

うちの相方が先日見ていたBBCの番組で、何か事件だか事故だかの被害者にインタビューしている番組があったのだが、その中でインタビュアーが「わたしの質問がもし不快であるなら、すぐにこのインタビューをやめます」と念を押しながら質問をしていたのが印象的だったと言っていた。さすがにタブロイド紙ですら「容疑者」の段階では敬称をつけて報道する国なだけあるなとは思ったのだが、わたしもアルゼンチンのTV番組である事件の犯人(とされている人物)を「セニョール」と呼び「回答を誘導したり名誉を傷つけるおそれがあるなど、質問が不適切であると思われたらすぐ言ってください、エントレビスタ(インタビュー)はそこで終わらせます」と、聞くアナウンサーを見たことがある。多くの日本人が発展途上国の詰め合わせだと思っているようなラテンアメリカの国の報道ですら、その程度の良識は弁えている。

フジテレビがNZ地震被災者へ暴言インタビュー
http://popup777.net/archives/17154/
フジ大村「足切断されてあなたもうスポーツ出来ないけど、どんな気持ち?」被災者少年に無神経インタヴュー
http://news4vip.livedoor.biz/archives/51747828.html