新聞記事は情報が欠落

 この記事を読んで、チャイルドシートのセットの仕方が実際どうだったのか全く情報がないことに愕然としました。事実を確認しないでチャイルドシートが丸ごと外に放りだされたとだけの記述をしてあるこの記事は、なにか意図的な気すらします。

 このチャイルドシートが、説明書通りにきちんと設置した状態で、事故時に外に投げ出されてしまったのだとしたら、由々しき問題です。製品の設計上の欠陥と言えます。2ヶ月の子どもを乗せる為のチャイルドシートは当然バスケット式のもののはずですが(それも記事には書かれていない)、それがシートベルトなり、付属の固定器具できちんと座席に固定されていれば、衝撃をうけてもはずれてしまうことはあり得ないように設計されているはずです。

 もし、事故に遭われた方が、チャイルドシートを説明書通りに設置していなければ、投げ出されてしまったのは当然の結果かも知れません。例えばチャイルドシートをまったくシートベルトで固定していなければ、それは設置したというより、ただ置いただけになりますから、意味がなくなりますし、固定の仕方が説明書通りでなかったりベルトが緩かったりすれば、それも外れてしまう原因になるはずです。

 この記事をよむと、あたかもチャイルドシートをきちんと設置したのに外れてしまったように読み取れますが、実際はどうだったのかの情報が全くありません。ずいぶんいい加減な記事ですし、なんでこうなったのか不思議です。

乳児、チャイルドシートごと放り出され重体

 21日午前7時40分頃、栃木県市貝町赤羽の町道交差点で、同県真岡市さくら、吉田美枝子さん(34)の軽乗用車と乗用車が出合い頭に衝突し、吉田さんの車の後部座席に乗っていた長女(6)と次男(2か月)が車外に放り出され、次男が意識不明の重体。
 長女も足を骨折したとみられる。吉田さんと、乗用車を運転していた同県益子町大沢、富田一博さん(31)も軽傷を負った。
 茂木署の発表によると、次男はチャイルドシートに座っていたが、外れたドアからシートごと車外に放り出された。周囲は田畑で見通しがよく、どちらにも一時停止の標識はなかった。

(2011年11月21日12時31分 読売新聞)