植物の機能のすごさがわかる

 これは、すごい。二日続けてGood news.一つは、光吸収率が従来にくらべて100倍で、かつ安価な太陽電池の開発があったこと、もう一つは人工光合成が光、水、CO2だけでできる技術を開発したこと。太陽や水からエネルギーを得ることは植物が従来もっている機能ですから、人間は植物の機能を人工的に再現しようとしていることになります。これらの技術が実用化されれば、実質的にエネルギー問題は解決するわけですから、すばらしいことですし、見方を変えれば、植物の自然に持っている機能のすごさがよくわかります。

光吸収100倍の太陽電池を開発 岡山大、生活排熱で発電も
2011.9.19 16:38

 光の吸収率が従来のシリコン製の100倍以上の太陽電池を、岡山大大学院自然科学研究科の池田直教授のチームが「グリーンフェライト(GF)」と名付けた酸化鉄化合物を使って開発している。

 この太陽電池はこれまで吸収できなかった赤外線も発電に利用できる可能性がある。池田教授は「赤外線は熱を持つものから出ている。太陽光以外に、火を扱う台所の天井など家中、街中の排熱でも発電できるかも」としており、2013年の実用化を目指す。

 GFは粉末状で、土台となる金属に薄く塗る。1キロワット発電する電池を作るコストは約千円が目標で、約100万円かかる従来のシリコン製に比べて大幅に安い。パネル状になっている従来型では難しい曲げ伸ばしができ、煙突や電柱に巻き付けるなど設置場所は幅広い。
http://sankei.jp.msn.com/science/news/110919/scn11091916400001-n1.htm

世界初の「完全」人工光合成に成功 豊田中央研究所
2011.9.20 18:33
 トヨタ自動車グループの豊田中央研究所(愛知県長久手町)は20日、太陽光、水、二酸化炭素(CO2)のみを使った人工光合成に世界で初めて成功したと発表した。CO2吸収だけでなく、バイオ燃料の生成も可能といい、環境問題の解決策として注目されそうだ。

 人工光合成の研究は、1970年代から世界的に進められている。ただ、高濃度の紫外線や、特殊な薬品を使用する必要があり、植物と同様な自然状態での光合成の成功は例がなかった。

 今回の研究では、光合成の作用のうち、水を分解して酸素を作り出す反応を半導体に、CO2から有機物を取り出す働きをもうひとつの半導体と特殊な金属に担わせることで「自然状態」での光合成に成功した。有機物として酢酸に似たギ酸が生成されるが、アルコール成分などバイオ燃料の生成も可能という。

 梶野勉・主席研究員は「CO2を『資源』に活用できる可能性が開ける。エネルギー問題の解決につながれば」と話している。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110920/trd11092018350010-n1.htm