よく話しかけられる

 留学生、大学院生用のアパートに住んでいるせいか、住民の半数近くがアジア人です。アジアと言ってもそのほとんどが中華系で、韓国や日本人はごく少数です。大学のシャトルバスに朝乗って出勤するときも、帰宅のバスも、ほとんどここは中国かというほど中国語ばかりです。自然と彼らの輪ができて、その周囲をインド人やら他の東アジアの人たちや、ヨーロッパ系が距離を置いてその集団を見ているという構図になります。
 アメリカとはいえ、自分の国の人とはやっぱり自分の国の言葉で喋りますから、それはそれで自然でいいのですが、その規模の大きさには圧倒されます。留学生のイベントもそっちよりになりがちで、どうしても盛り上がり方が偏ってきがちです。実際その規模からして、かの国からの留学生はアメリカのアカデミー社会をさせえていると言ってもいいほどその規模は大きく(恐らくアメリカ中、多くの地域で同じ状況ではないかと思います。)、自然にアジア人をみたら中国人?と思ってしまうのも無理はないかも知れません。
 こういう環境にいるので、中華系の人たちからはよく中国語で話しかけられます。今朝も話しかけられてきました。中国人に真顔で中国語で話しかけられると不思議な感じがしますね。こちらがしばらく黙っていてもずっと喋り続けますから、自分は中国人じゃないことを伝えると落胆したような顔をされます。そんな顔されてもなぁと思うんですが、彼らにしてみれば"何だ、違ったのか、折角喋りかけたのに"と言う感じなのかもしれません。その後は大抵話は続きません。よっぽど用事があれば(道を聞きたいとか)英語にスイッチして話はしますが。ちょっとしたチューカ思想を感じる瞬間です。 
 そういえば、引っ越した後、アパートの敷地内で黒人と白人の女性達に中国語で話しかけられたときはさすがにびっくりしました。どうやらキリスト教系の布教活動をしている人たちのようでした。中国語で話しかけられたので、英語で私は中国人ではありませんと答えると、"私たちは中国人の人に布教をしに来たの"と教えてくれました。それで中国語ができる人たちが選抜されて来ていたのでしょう。チャイナパワーのすごさを感じます。