焦点調節メガネ

 この手のメガネは恐らく視覚系の研究者の多くが面白いと思って研究したり、自らも試作したりしたことがあるメガネだったのでしょうが、このメガネはちょっと一味違います。どこにでもあるメガネフレームで、どこにでもある注射用のシリンジを組み合わせて、機械なし、動力なし、手動でどこでも安価に自分の目にあった焦点のメガネを作ることができるのがポイントです。多くの貧困層を抱える国の人たちのために、オックスフォードの物理学の教授Joshua Silver博士が20年以上かけて開発したものなんだそうです。先進国といわれる国で暮らす人たちにとってもメガネは高価なもの。安くなったとはいえそれなりの金額を払う必要があります。経済的に恵まれていない人たちも同じように目が悪い人はいるわけで、そういう人たちは不便を強いられます。しかしめがねは安く作ることができないし、人によって度が違うのは自明です。焦点調節が可能で、かつ安く作れて、自分で調節できるメガネがあれば、、、と思って試行錯誤の末作り出したんだそうです。原理はそれほど新しいものではないでしょうが、コンセプトは素晴らしい。デザインをこることはできませんが、それでも十分です。

Liquid specs a bold vision for world's poor - CNN.com
From a Visionary English Physicist, Self-Adjusting Lenses for the Poor