一番気を使う付き合いは...

 不思議なもので、アメリカに来て一番気を使うのが日本人との付き合いです。アメリカ人や他の国の人との付き合いは、それほど気を使うものではなく、むしろお互い興味もあるし、文化の違いがあることを前提にしているので多少の間違いや思い違いは流すことができるし、過干渉することもありません。これが同国人との間のことになると話は変わってきます。特にお互いに日本から来ている日本人なので、アメリカにいても礼儀作法は日本式。立場、年齢によって付き合い方は変わってきますし、フランクな関係にはなかなかなれないものです。
 とはいえ、同じ日本人同士なので悩みも共通ですし、痒いところに手が届くような会話ができるのは他には代えがたいものです。ちょっとしたときの相談や、質問はしやすくもあります。実際いざ何かあったときには日本の領事館や、日本人ソサエティーにお世話になる可能性は大きいですから。
 最近日本人の親睦団体からメールが来るようになりました。この街にはどうやら日系の親睦団体が二つあるようなんですが、そのうちの一つからの連絡メールです。登録した覚えがないので、驚きました。何でこのメールアドレスにこういうメールが来るのか考えてみたら、この間偶然日本人の方と話をして連絡先を個人的に教えたのを思い出しました。多分おせっかいで勝手に私のメールアドレスを教えたのでしょう。別に支障はないのでいいのですが、勝手に自分の情報が流れていくのは快いものではありません。
 どれくらいの距離で、お付き合いをしたいのかは多分アメリカに住んでいる日本人それぞれ違うと思います。人によっては日本人べったりの人もいますし、人によっては全く関わりたくない人もいて、相手との距離を測るのは日本にいる以上に、意外と難しいと感じます。できれば、いい距離がある関係が気が楽だなぁと思うこのごろです。