アルコール販売とID提示

 私がよく行くグロッサリー(スーパーマーケット)では、お酒は売っていません。日本と同様、アルコールを売るためには自治体の認可が要るようで、そのスーパーはライセンスを持っていないそうです。ですから、そこのスーパーに行ってもウイスキーもなければワインもありません。
 ところがビールは売っています。あちこちに山積みにされたビールの箱。ん?お酒は売っていないんじゃなかったのか?と思いますが、ビールのような低アルコール飲料の販売はライセンスが要らないようです。実際、アルコール濃度の低いお酒は他にも売っています。チーズコーナーの脇に売っていたのが6%ワイン。これはいわゆるワインではなく、ジュースみたいなものに分類されるようです。不思議なことです。
 販売ライセンスがいらない飲み物の癖に、いざ買おうと思うと、レジでは当然のようにID提示を求められます。IDとして有効なのはパスポートか、運転免許証。Tkは運転免許を(ついに)取得したのでID提示を求められても痛くも痒くもありません。ところが、レジに複数人で並んだりするとどうなるかというと、並んだ人間みんながIDの提示を求められます。そのうち誰か一人の買い物だとしてもID提示を求められます。なぜ?と思ってしまいますが、一人だけIDを持っていても、他の人¥が持っていなければ年齢が確認できず、未成年の場合、お酒は販売できないので、IDを確認しない限りレジを通してくれません。先日もスーパーにいって、Tmと二人でレジに並んでいてTmのIDを求められたことがありました。こちらでは写真付の生年月日が表示されているIDカードを持っていないと何かと不便です。
 スーパーのレジで働いている人はただ言われたことをやるだけで特に責任のある仕事は与えられていないので、結構テキトーな仕事をします。よくレジの打ち間違いをしますし、ブラウンマッシュルームをシイタケと打ち間違えをしたりすることも日常茶飯事です。ID提示に関してもただ鸚鵡返しのようにID提示を求めるだけで、面白いことにどこからどう見ても75歳を越えているようなご老人にも年齢確認のためにID提示を求めたりします。多分レジマシーンに年齢を打ち込む必要があるのだと思うのですが、頑として年齢を確認しないといけないと思っているらしく、レジの兄ちゃんたちは融通が利きません。
 ちなみに、IDとしてパスポートを提示してもいいのですが、USパスポート以外の国のパスポートを提示すると、つまり私の場合は日本のパスポートを提示すると、本物かどうか信用してくれないことがあります。その場合レジの人はマネージャーを読んで、チェックしてもらいます。こういうときは結構いい気分ではありません。
 知り合いインド人は、別な州で取得した運転免許をIDとして提示しても、信用してもらえず、免許が本物かどうか照会された挙句にお酒を買うことができたそうです。レジの人曰く、インド人は偽造IDでアルコールを買う人が多いから、だそうで、唖然としてしまうような受け答えはアメリカのスーパーのレジに言ったら聞くことができます。