和装が復活すれば

 これから夏の節電について色んなアイディアが出てくると思いますが、日本の夏が暑いのが分っている以上、着る服そのものについて根本的に考え方を変えるしかないかもしれません。企業や官公庁では相変わらずスーツを夏でも着用するでしょうし、クールビズといっても職場では必ずしも実行されないでしょう。来ている服が暑苦しいものだから、エアコンも入れないといけないし電気も使う。
 この際、フォーマルの概念を変えてしまうというのも一つの手です。端的に言えば、洋装じゃなく和装をしていけばいいのです。元々この国の風土にあった服装をしてきてきたのですから、暑い夏は涼しい格好をすれば言いだけの話です。それでエアコンの使用量を減らして、どんどん風通しを良くする、緑化もしていって国土全体の温度を下げるようにすればいい。和服業界も復活してくるだろうし、価格も下がる。ユニクロあたりが簡易の和服をどんどん売り出してもっと時代にあった素材で色んなバリエーションで和服を売り出せばいいのです。半そでのスーツなんかよりもよっぽどかっこいいはず。
和服は高い
 しかし、問題点もあります。和服は高いですし、簡単には手に入りません。もう和服を着るのは自分が結婚するときくらいで、それ以外は浴衣くらいしか着る機会はありません。和服なんてその辺では売っていませんから、あえて買おうとも思わない人も多いでしょう。でも例えばユニクロの和服が安い価格設定で売っていれば?買いませんか?デザインも古いデザインだけでなく、もっと斬新なデザインの商品も入れて、少しずつ夏場の和服を一般化していくこともできるはずです。
服装からライフスタイルは変わる
 服が変われば、おのずと生活のスタイルも変わっていくはずです。和服を着て過ごしやすい家になるでしょうし、これから建築する家も風通しをもっと気にした建築にならざるを得ないでしょう。服装を変えていくことで、他の生活習慣に徐々に波及していくことも予想されます。