原子炉で作業をしているのは

 東電の原発の作業には自衛隊もかなりの数が関わっているようです。原子炉の爆発で負傷者も出ているし、被爆もしているらしい。想定外の事態だとしても、原発の非常事態には、対処の仕方の訓練をうけた人は、日本にどれくらいいるんでしょうね。東電で対処できる範囲でなければ、政府がより専門的な部門を派遣するとかいったことはできないのか気になります。たぶんそういう人たちがおらず、一番専門的に分って対処できる人たちが今現場にいるのでしょうけど。他の原子力発電所はどうなのかな?

 自衛隊の人たちも原子炉への給水活動は訓練を受けたことがないようです。それでもやらなければならないのはつらい状態ですね。

安全のはずが命がけ…怒る自衛隊・防衛省

 放射能汚染の懸念が一層高まる事態に、自衛隊側からは怒りや懸念の声が噴出した。関係機関の連携不足もあらわになった。


 3号機の爆発で自衛官4人の負傷者を出した防衛省。「安全だと言われ、それを信じて作業をしたら事故が起きた。これからどうするかは、もはや自衛隊と東電側だけで判断できるレベルを超えている」。同省幹部は重苦しい表情で話す。

 自衛隊はこれまで、中央特殊武器防護隊など約200人が、原発周辺で炉の冷却や住民の除染などの活動を続けてきた。東電や保安院側が「安全だ」として作業を要請したためだ。

 炉への給水活動は、これまで訓練もしたことがない。爆発の恐れがある中で、作業は「まさに命がけ」(同省幹部)。「我々は放射能の防護はできるが、原子炉の構造に特段の知識があるわけではない。安全だと言われれば、危険だと思っていても信じてやるしかなかった」。別の幹部は唇をかんだ。

(2011年3月15日14時47分 読売新聞)