いい加減さと神経質さは環境次第?

 もう2歳になってすっかり子供らしくなってきたYu,毎日親が思いもよらないような発言をしてくれます。この間生まれたばかりの人が、もういっぱしに喋れんですから、人間って不思議です。言葉が通じる分、ちゃんと説得すれば言うことは聞いてくれますし、こちらがイライラするとかえって逆の反応になっていきます。

 子育てをしていると、よく聞くのは神経質さについてです。一般的によく言われるのは初めての子育ての時には親も厳密にしすぎて、結果として長子は神経質に育つが、第2子からはいい加減になるから、それ以降は子どももおおらかな性格になる、とかそういうことだったと思います。自身を振り返ってみると、比較の仕様がないので分りませんが、たぶん子育てが初めてかどうかというよりも、親を取り巻く環境がどういう情報を与えるかなんだと感じます。そういう点では、アメリカでの育児は多分、日本とは環境が大分違うんだろうと思います。

 例えばYuの哺乳瓶は生まれた当初から薬液での消毒をしたことはありません。煮沸消毒も始めの1回くらいしかしてないんじゃなかったかと記憶しています。そんなこと医者に推奨されなかったからで、毎日ちゃんと洗剤であらってよくすすいで乾かして使っていたと思います。
 第1子だから神経質になるというよりは、子育て方法についてのノウハウをあれこれ周りから言われすぎたり、情報が入りすぎてくることで、お手本どおりにしなくてはいけないという強迫観念に駆られた親が神経質にやろうとするんだと思います。
 日本だとマニュアルがきちっとそろっていて、いろんな人がいいやり方を、時には神経質すぎるやり方を雑誌にしたり本にしたりして新米ママ、パパに向けて出版しますが、そういえばそういった本は私がいる地域ではあまり見たことがありません。逆に日本の育児書のすごさに驚かれるくらいです。
 
 まあ、アメリカの子育てはその分いい加減すぎる点は否めなくて、与える食事も全部既製のものだったり、自然に取れた野菜の甘さや感触を離乳食で味わえない子どもも多くいます。小児科での指導も”スーパーで離乳食のセットを買って来て与えること”って書いてあるくらいですから、情報も偏っていて、かつ親が楽をできるように、最低限のことしか情報として与えられません。親は子どもに何を与えるのか厳密に考えないまま既製のものを与えてしまうこともあるし、時にはチョコやクッキーなどの甘いものをとても小さい時期から与えられて慣れてしまうこともあります。子育てをしっかりしようと考えている親御さんは、自分で情報収集したり勉強して、わが子にいい食べ物、いい環境を探して育てていくしかないわけです。