旧正月

 この週末は陰暦での正月らしいです。大学には非常に沢山の中国人留学生がいるので、彼らにとってはリラックスした週末になるでしょうね。ちなみに、韓国も現在は旧正月を祝うのだそうです。以前は日本と同じように陽暦の正月を祝っていたそうですが、最近旧暦に戻したのだそうです。面白いもんです。

 例年、旧正月は2月のはじめごろなのですが、今年は遅め。今日あった中国人の友達によれば、彼が知る限り一番遅い旧正月なのだそうです。旧暦の1ヶ月は28日ですが、去年は例年よりも月数がひと月多く設定されていて、その影響で旧正月も半月ほどずれたんだとか。

つまみ

 時々日本から荷物を送ってもらうと、中につまみが入っていることがあります。最近は晩酌することがあまり無いのですが、それでも時々Tmとビールを飲むときに日本のつまみは絶好のお供になります。同じイカでも色んなバリエーションの商品があるし、アジ、タラやチーズを組み合わせたおつまみはなんとも飲む意欲をそそります。送っていただいて、ありがとうございます。
 日本の食べ物は、ほんと、よく考えられています。あーおいし。

下らない

 バンクーバー冬季オリンピックが始まったそうですね。スノボの国母選手がエラくひどい目にあってるそうですねー。この記事読んだときの率直な感想は、"日本っぽい"でした。かなり脱力する記事でした。

 国母君は、バンクーバーに着いたときの服装が、ズボンがずり落ちていて、シャツが出て、サングラスをかけていたっていうだけで服装が乱れているとバッシングを受け、開会式にも出られず、危うく出場できなくなるところまでいった挙句、出場したとしても日本に帰った段階でどっちにしても処分されるという、信じられないような扱いをうけています。

 そんなにいわれるほど悪かったのでしょうかね?空港に着いたときの服装に規定があったのでしょうか?こういう格好をしている人なんて、世の中にはゴマンといるし、若い年代の人の感覚と合わないからといって、それを寄って集ってつぶすことはないはずです。日本のイッパンジョウシキを振りかざす人たちの判断基準に合わなかったから、抹殺されかけているとしか思えません。

 この年齢の若者が、オリンピックに出られるほど打ち込んだものに向かって一生懸命進んできて、いざこれからオリンピックという舞台を楽しもうとしているときに、たかがこれだけの服装の違いでこれほどのひどい扱いをするのは異常だと感じます。

五輪後に処分も=国母の服装問題で〔五輪・スノーボード〕

 【バンクーバー時事】バンクーバー五輪日本代表選手団の橋本聖子団長は12日、スノーボード男子ハーフパイプ代表の国母和宏東海大)による服装問題で、関係者に対し、大会終了後に全日本スキー連盟(SAJ)から処分が科されるとの見通しを示した。
 SAJが代表辞退を申し入れる事態にまで発展した騒動にあって、同団長は服装が乱れていた国母の移動時にコーチが同伴していたことを問題視。「すぐ正せなかったことには大きな責任がある。すべてが終わった後にSAJから何らかの処分があると思うので、その報告を団長として待ちたい」と語った。 (2010/02/13-09:55)

 この、"すべてが終わった後にSAJから何らかの処分があると思うので"、というのは脅しでしかありません。こうやって日本的感覚が、能力のある人を萎縮させ、出る杭を打ち、自由に動きたい人はどんどん日本から出て行くのだと思います。

 あー、下らない。こういう話を聞くと、日本は生きにくい社会だなぁと思います。こういうところが、日本の悪いところだと思います。ほんと。

アラバマでの事件

 アラバマ州の大学で3人殺されたようです。大学の教授は日本と違って殆どがテニュア(終身在職権)を持っています。自分がリタイアしたいときに職を辞するので、70代の教授、時には80代の教授もいたりします。その代わり、就職したときからテニュアを持っているわけではなく、はじめはその候補生としてテニュアトラックの職につきます。たいていはAssistant Professor(助教授)がそれに当てはまります。テニュアトラックを5年ほど過ごして審査を受け、審査委員会がOKを出せばテニュアを獲得します。職名もAssistant ProfessorからAssociate Professor(準教授)に変わります。
 このテニュアをとるために5年間の間、業績を上げ、外部資金の研究費を獲得しなくてはならないのですが、その結果が思わしくなければ審査委員会から落とされることもあるようです。
 今回の事件は、テニュアトラックの教授(多分Assistant Professor)がテニュアの審査委員会でテニュア獲得ができないことがわかった直後に発砲、3人がなくなって3人が負傷したようです。
 どうやら本人は事前に自分がテニュアを落とされるのがわかっていたようで、銃も用意していたみたい。いくらアメリカでも普通に研究している教授が銃を携帯していることはありません。
 まず、テニュアトラックの職につくのもかなりの倍率ですが、そこからテニュアを獲得するのも相当のプレッシャーとの戦いのようです。

Professor Is Held After Three Are Killed in Alabama(NY times)
Three faculty members at the University of Alabama in Huntsville were shot to death, and three other people were seriously wounded, at a biology faculty meeting on Friday afternoon, university officials said.

The Huntsville Times, citing a university official, reported that a biology professor was being held in the shooting. According to a faculty member, the professor had applied for tenure, been turned down, and appealed the decision. She learned on Friday that she had been denied once again..

[追記]
 今回の事件の背景は、アメリカの研究者の雇用制度がありますが、どうもこの被疑者になっている人、過去にも銃を使った事故があったようですね。
ボストンにいたときには同僚宅にパイプ爆弾が送りつけられて、その送り主ではないかと疑われて事情聴取を受けていたり、実の弟を誤射で亡くしていたり。どれも立件はされなかったみたいですが、この人自身も問題を抱えていた可能性もありそうです。

Twists Multiply in Alabama Shooting Case

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On Saturday, the police in Braintree, Mass., said that she had fatally shot her brother in 1986 and questioned whether the decision to dismiss the case as an accident had been the right one.

On Sunday, a law enforcement official in Boston said she and her husband, James Anderson, had been questioned in a 1993 case in which a pipe bomb was sent to a colleague of Dr. Bishop’s at Children’s Hospital Boston.

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 このケースが、アメリカのアカデミアのシステムのシビアさから起こったものなかどうか、まだはっきりと言えませんが、研究業界の雇用システムの日米の違い、何がいいところで、どこがよくないところ、考えさせられる事件です。