方向転換の決断は難しい


http://youtu.be/Fl4L4M8m4d0

たまには仕事の話。

今日は久々のLab meetingで中間報告をしました。ここ数年やってきたプロジェクトが行き詰って、今年になってから大分方向性を修正しました。すると、思っていたよりもExcitingなデータがでてきて、方向修正したことがいい結果に出たのですが、面白いもので方向修正した後の方針というのは、このプロジェクトを始めた当初の方針そのままなのです。

プロジェクトを始めた当初はなぜかうまくデータが取れなくて別な方法に変えて、それがうまく行かないのでまた別な新しい手法を開発して、という感じで数年たち、結果としてはそれがポシャッて元に戻ったわけです。すると思った以上にいい結果がでてよかったわけです。多分試行錯誤するうちに、いいパラメータが分ってきて、オリジナルの方針に戻ったときにうまくはまったのだと思いますが、この数年を無駄にしたような気分。

自分のメインプロジェクトが段々袋小路にはまって行く様子を身をもって感じていると、ある種迷路に迷い込んだ感じになります。研究者で自分のプロジェクトがうまく行ってないときには、どうすればいいのかはいまだに悩みます。自分のメインプロジェクトが袋小路に陥ると、もう精神的にも二進も三進も行かなくなります。もうこの仕事向いてないんじゃないかと毎日悩むになるんですが、別にその人がどうこうという問題じゃなくて、プロジェクトの方針が悪いだけなんですよね。

ただ、これがポスドクの場合だと、死活問題です。時間はないのにうまく行かなくて、契約延長できるかどうか不安になったりもするでしょう。教授レベルだと雇用がなくなることはあまり無いので、それほど不安は無いのでしょうけど。

もしかしたらそのままの方針で粘って、試行錯誤を繰り返しているうちにうまくいく場合もあるでしょうし、直ぐに方向転換してうまくいく場合だってあるでしょう。

問題はどこで決断を下すのか。方向転換する決断って結構難しいもので、自分が今までやってきた事を一旦なしにして、他の方向に行くことですから、勇気のいることかもしれません。思い入れが強いほど、固執してしまって、それでドツボにはまる、そんな経験ありませんか?

そういう時は多分今の心情から一度離れて、もっと客観的に判断するか、第3者の意見を聞いて良く話し合うべきなんでしょうね。自分ひとりで考えていても埒が明かないときだってありますから。ただ、自分がやってきた事を捨てるのではなくて、それが将来的にどこかで活きて来る事を憶えておいたほうがいいのでしょう。

うまく行くこともあれば、行かないことがある。大事なことは自分のプロジェクトを人に話して、いいフィードバックをもらう。批判も、別な考え方も、全て大事なことですから。そういう話し相手をもつことかもしれません。

さて、明日からもがんばって仕事をしていきましょう。