コウカイデキ内閣

SPEEDI、公開できませんっ!?
2011年3月23日 14:03
緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)というシステムがある。緊急事態が発生した際に、気象観測情報、アメダス情報と放出核種、放出量等の情報を入れることにより、六時間先までの希ガスによる外部被曝線量や甲状腺等価線量などをシミュレーションすることができる。

事故発生後から、この情報の開示を自民党の対策本部として政府に求めてきたが、全く開示されない。

その一方で、ある海外メディアからSPEEDIによる計算結果の二次元表示を見せられて(つまりリークか?)、なぜ、これが公表されないのかという質問を浴びる。

それが本物かどうかもわからないため、昨日22日は答えられず。

23日朝9時から、官邸、文科省原子力安全委員会にそれぞれ電話するも、三者ともそれぞれ自分に公開する権限はないと力説するだけ。

河野太郎ブログごまめの歯ぎしり

緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)なんてものがあること自体、知りませんでした。実際のモノはどこにあるのか探せません。

似たようなもので環境防災Nネット(http://www.bousai.ne.jp/vis/index.php)というのがありますが、これがSPEEDIと同じなのかどうかは不明です。環境防災Nネットを実際に見てみると、福島原発周辺は、”調整中”のマークだらけで、何の役にも立ちません(2011年3月23日現在)。まさか停電になると使えないシステムなんてことはないですよね。

他の原子力発電所周辺のデータは出ているようです。
http://www.bousai.ne.jp/vis/jichitai/fukushima/index.html


[参考]

http://surfphys.tagen.tohoku.ac.jp/archives/491.html

緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)というのがあります。
文部科学省原子力防災ネットワークのホームページによると

SPEEDI
原子力発電所などから大量の放射性物質が放出されたり、そのおそれがあるという緊急事態に、周辺環境における放射性物質の大気中濃度および被ばく線量など環境への影響を、放出源情報、気象条件および地形データを基に迅速に予測するシステムです。

とありますので今回のような事故では大活躍すべきシステムです。

環境防災NネットからSPEEDIのデータを見ることが出来ます。
日本各地の空間放射線量率(nGy/h)や風向・風速、降水量を見ることが出来ます。残念ながら宮城と福島は調整中(多分地震津波による故障)で見ることが出来ませんが、その他の地域はほぼ表示できます。詳しく見るには地図の日本地図の都道府県をクリックして下さい。かなり重いですが、詳細地図が表示されて風向きなども見ることが出来ます。

さて、また新しい単位が出て来ました。空間放射線量率の単位nGy/hは、ナノ グレイ毎時です。グレイGyでの値に放射線荷重係数をかけるとシーベルトSvになります。

Sv = 放射線荷重係数 x Gy

係数は放射線種によって変わりますがガンマ線ベータ線の場合は1です。ヨウ素131もセシウム137もベータ崩壊をしてさらにガンマ線を出します。ということは放射線荷重係数 は2なのかなあと思いますが、よくわかりません。まあ1も2も大して違いないので、1を使ってnGv/hの値は、そのままnSv/hになると考えて良いでしょう。μSv/hにするにはその値を1/1000にします。