モチベーションと継続の力

 前にも登場していますが、合気道の道場に指圧師を生業としている方がいます。2年ほど前に合気道を始めて、今も熱心に稽古をしている女性なのですが、最近受身の上達が目覚しい。

 ポーラと言うその女性、子供がまだ小さいときに転職を決意して、NYCの指圧学校に通ったんだそうです。毎週約500キロ離れたNYまで通って、何年かかけて指圧師の修行をして、それでこの町で指圧師として働いているんだそうです。その前は洋品店で働いていたんだとか。女で一つで育てた子供も独立して、自分の楽しみを見つけようと、ずっと興味のあった合気道道場の戸を叩いたんだそうです。

 2年前に稽古を始めたときは、細く、華奢であまり柔軟でなさそうな彼女は怪我をするんじゃないかと心配でした。ポーラは見た感じ、静かにカウチに座っているとしっくりくるような印象の人だったからかもしれません。

 そんなポーラ、毎回休まずに通っているうちに大分慣れてきたようでした。しばらく前から飛び受身もするようになったんですが、一度悪い角度から落ちてアバラにひびが入ったこともありました。それが、最近、見違えたように柔らかな、自然な飛び受身が出来るようになっていて驚きました。誰に技をかけられ、投げられても自然に、ふわっと受身をする彼女を見て、人間続けているとこんなに上達できるのかと感動してしまいました。