日米、違い色々

 日本では、道主研鑽会と呼ばれる稽古会などを除けば、合気道の道場が公開セミナーを主催するということはほとんどありませんが、アメリカでは各道場、毎年1,2回講師を呼んでセミナーをすることが多いようです。講師の先生は、日本からの師範だったり、その道場が入っているグループ道場の師範だったり色々です。セミナーに参加するには大抵40-50ドルくらいの参加費がかかり、懇親会もあります。アメリカといってもほとんどの地域が田舎で、隣町とは50キロくらい離れていることが多いですから、皆さん車を飛ばして駆けつけます。(この距離感は、昔静岡県に住んでいたときの感覚と似ています。)この合気道セミナー、普段顔を合わすことが無い合気道家同士の交流(Socialと呼びます)の役割を果たしていて、お互いのセミナーにお互いの道場が参加しあうようです。
 そういえば演武会というのは無いようです。不特定多数の人に、演武を見せるイベントを道場が定期的に主催しているという話は、アメリカで稽古を始めてからそういえば聞いたことがありません。これは演武を見せるための施設、体育館や武道場が公共の場に無いことも一員だと思われます。
 道場で稽古をしていると、日本では春、夏(もしくは夏だけ)と合宿がありますが、これも道場単位での合宿は無いように思います。似たものとしては、サマーキャンプといって、傘下の道場全てを対象に、グループを統率する師範、指導部がセミナーを主催します。大体1週間くらいの期間、どこかの施設(大学や、ホテル)を借りてやるようです。最近のUSAFのサマーキャンプは結構リッチなホテルでやったそうで、費用も数万円ではすまないくらいかかったようです。
 こう考えると、日本と同様、合気道関連のイベントにはそれなりにお金が絡んで来ることが多いです。違う点は、参加資格が厳密でなく、かなりオープンだということ。セミナーに関しては特に、見学も参加も、他流派の人に開かれていますし、気軽に行くことができます。