バスツアー

この間ShunとTmがこのあたりを走っている路線バスのイベントに参加してきました。市内を1日乗車券を使ってスタンプラリーをするというイベントで、さながら市内観光という感じだったようです。朝から駅前まで行き、また家のほうのチェックポイントに戻ってきたり、そこから別なチェックポイントまでバスの二人旅。夕方4-5時まで市内をぐるぐる回ってきたようで、Shunはとっても楽しかったようです。なるほど、こういうイベントがあるのかと思いました。自分が住んでいる町のことって案外知らないことが多いもので、初めて知った歴史や、場所の話をいろいろしてくれました。

日本のメディアには科学専門記者が少ないか、ほとんどいないという印象なんですが、やっぱりそのようです。ノーベル賞受賞者の会見でも、

>幼稚園と言われた記者の質問、確か、「東海三県で一番好きな県は?(または特産品?)」みたいなのでした。

のような質問をするのはそれを証明するようなものだと思うのだけど。どこのメディアがまともな質問をして、どこが幼稚な質問をしたのか、一度だれか比較してくれないかなぁ。

togetter.com

アカデミアには最近URA(University Research Administrator)というポジションが増えてきていて、研究者間の共同研究促進であったり、マネジメントを主にするポジションなんですが、研究専門のポジションから外れた人がそこに行きつくパターンを聞きます。

リサーチ・アドミニストレーター(URA)を育成・確保するシステムの整備:文部科学省

我が国の大学等では、研究開発内容について一定の理解を有しつつ、研究資金の調達・管理、知財の管理・活用等をマネジメントする人材が十分ではないため、研究者に研究活動以外の業務で過度の負担が生じている状況にあります。このような状況を改善するため、文部科学省は、研究者の研究活動活性化のための環境整備及び大学等の研究開発マネジメント強化等に向け、大学等における研究マネジメント人材(リサーチ・アドミニストレーター:URA)の育成・定着に向けたシステム整備等を行っています。
(URA:University Research Administrator の略)

これはある種いい傾向でもあって、研究者を第一線でしていても、その後適性に応じてマネジメント側や広報にシフトする流れがあるのは選択肢が多くていいように思います。

 

じゃあ、マスメディアは?

 

 

おもろい研究

これは面白い。こういう研究にきちんと予算がついて、面白いことを面白がれるといいですね。

 

<基礎生物学研>カブトムシの角 11個の遺伝子を特定 

10/5(金) 3:01配信

毎日新聞

 子どもたちに人気のカブトムシについて、基礎生物学研究所(愛知県岡崎市)の研究グループは4日、角をつくる遺伝子の特定に成功したと発表した。角の長さや形に影響する遺伝子といい、米科学誌「PLOS Genetics」電子版に掲載された。

 新美輝幸教授(分子昆虫学専攻)の研究グループが発表した。研究によると、カブトムシ(コガネムシ科カブトムシ亜科)がサナギになる直前の「前蛹(ぜんよう)」から取り出した遺伝子の配列を解析したところ、角のある頭部と胸部(背中)で働く遺伝子1068個が見つかり、うち角と肢(足)の形成に影響している11個の遺伝子を特定した。

 研究グループが遺伝子の働きを失わせる薬剤を「前蛹」段階で投与した結果、頭部の角が2~3センチ短くなったり、背中の角がなくなったりしたことを確認。カブトムシの角を形成する遺伝子の特定は世界で初めてという。新美教授は「巨大な海外のヘラクレスオオカブトなど、多様化した進化の過程の研究につながる。他の昆虫についても今回の遺伝子の働きを調べたい」と話している。【亀井和真】

 

カブトムシといえば、つのの形は幼虫の時点で決まっているという話もそういえばありましたね。これもちゃんとした研究でした。

www.itmedia.co.jp

人為的に押しても角が展開

 

締め切り月間

 今週は年に一度の申請書の締め切りだったんですが、毎年この時期は普通とは違う労力を使います。これで仕事の予算がかなりの部分左右されるので、ある種の緊張感がある時期ではあります。本庶先生のようなケースはこの業界ではごくごく一部で、”その他大勢”は、毎年何とか生き延びれたと冷や汗をかきながら過ごしているのではないでしょうか。ただ、仕事上の自由度は確かに高くて、自分の意志で決められることは多いのかもしれません。一つ締め切りが終れば、また次が。という時期。それが終ったらもうすぐに年が明けるのでいろんなことを急いでやらなくてはなりません。

 

 Shunがこの間、明け方に突然大きな声で”たすけてーー!!”と叫びました。何かと思って急いで枕元に駆け寄ると、”あ、夢だった”と一言。そのまま寝てしまいました。どうやら泥棒に入られた夢を見たようです。びっくりした。

 

 そういえば、内閣改造でKUSOみたいな内閣が誕生しましたね。なにがKUSOって文部科学大臣がひどい。一度高橋源一郎「現代語全訳」教育勅語をこの人に音読してほしいですね。

dot.asahi.com

『はい、天皇です。よろしく。ぼくがふだん考えていることをいまから言うのでしっかり聞いてください。もともとこの国は、ぼくたち天皇家の祖先が作ったものなんです。知ってました?とにかく、ぼくたちの祖先は代々、みんな実に立派で素晴らしい徳の持ち主ばかりでしたね。君たち国民は、いま、そのパーフェクトに素晴らしいぼくたち天皇家の臣下であるわけです。

 そこのところを忘れてはいけませんよ。その上で言いますけど、きみたち国民は、長い間、臣下としては主君に忠誠を尽くし、子どもとしては親に孝行をしてきたわけです。その点に関しては、一人の例外もなくね。その歴史こそ、この国の根本であり、素晴らしいところなんですよ。そういうわけですから、教育の原理もそこに置かなきゃなりません。

 きみたち天皇家の臣下である国民は、それを前提にした上で、父母を敬い、兄弟は仲良くし、夫婦は喧嘩しないこと。

 そして、友だちは信じ合い、何をするにも慎み深く、博愛精神を持ち、勉強し、仕事のやり方を習い、そのことによって智能をさらに上の段階に押し上げ、徳と才能をさらに立派なものにし、なにより、公共の利益と社会の為になることを第一に考えるような人間にならなくちゃなりません。もちろんのことだけれど、ぼくが制定した憲法を大切にして、法律をやぶるようなことは絶対しちゃいけません。よろしいですか。

 さて、その上で、いったん何かが起こったら、いや、はっきりいうと、戦争が起こったりしたら、勇気を持ち、公のために奉仕してください。

 というか、永遠に続くぼくたち天皇家を護るために戦争に行ってください。

 それが正義であり「人としての正しい道」なんです。

 そのことは、きみたちが、ただ単にぼくの忠実な臣下であることを証明するだけでなく、きみたちの祖先が同じように忠誠を誓っていたことを讃えることにもなるんです。

いままで述べたことはどれも、ぼくたち天皇家の偉大な祖先が残してくれた素晴らしい教訓であり、その子孫であるぼくも臣下であるきみたち国民も、共に守っていかなければならないことであり、あらゆる時代を通じ、世界中のどこに行っても通用する、絶対に間違いの無い「真理」なんです。

 そういうわけで、ぼくも、きみたち天皇家の臣下である国民も、そのことを決して忘れず、みんな心を一つにして、そのことを実践していこうじゃありませんか。以上!明治二十三年十月三十日天皇

 とまあ、サクっと訳したので、若干間違いあるかもしれませんが、だいたい、いい線いってると思います。自分で読み返して思ったんですが、これ、マジ引くよね……』

 

Nobel prize

 京大の本庶先生のノーベル賞受賞が決まりましたね。毎回ノーベル賞受賞が出るたびに、基礎研究の予算を”選択と集中”ではなく、広く浅く配分すべきだという話が出ますが、全く変化はありません。相変わらず巨額予算が付く政治的に強いカテゴリと、その他大勢の構図が続くだけです。その中でうまく波に乗れた人がいい研究環境を得られるし、少しでもそこから外れてしまうと研究環境は悪くなります。このままだと日本の学術界は先細りするだろうとほとんどの研究者は考えているようですが、何も変わりませんね。今ノーベル賞を貰っている人たちの世代が最後で、後の世代からはノーベル賞受賞者はでなくなっていくかもしれません。基礎研究をやりたい人たちは早い時期からアメリカか、中国にいくようになるでしょうね(アメリカも最近雲行きが怪しいけど)。

 

24号

 台風24号ではこの辺は大した被害もなかったようです。台風の東側は風が強く、西側はそれほどでもないようなので、進路次第なのでしょう。次に25号が来ていますがどうなるのでしょうね。

 前回の台風から、JRが早々に運休を発表してくれるので、仕事やイベントを中止の決断が速くなった気がします。交通機関が運休を決めれば、あきらめがつきます。逆に、そこまでやらないと中止する理由がないということなんでしょうけど。

 30日は、合気道のイベントが予定されていたんですが、それも中止。珍しく家に一日中いて、子供と遊んだり、冬支度をしたり、部屋の片づけをしたりしていました。子供たちもサッカーも合気道もない珍しい週末を満喫していた様子です。

 Tkは今週締め切りがあって、それが終ったらまた別な締め切りがあります。秋は締め切りが多い気がします。