違い

もう10月です。帰国してから1年半以上たち、すっかりアメリカ生活の感覚は薄れてきました。日本に慣れてきて、日本の慣習、考え方、人との接し方にアジャストしてきています。6年アメリカにいただけなのに何を言うかと言われたらそれまでなんですけど、考え方やとらえ方は日本にいただけの時とは違ってきているのも事実です。

 

アメリカがいいか日本がいいかという議論は不毛なので、それは置いておいて、久々に日本で暮らしてみて思うことをいくつか。

 

#1 子供の番組の言葉遣いが悪い。:これは圧倒的にそうです。民放だけじゃなくてNHKも同じ。むしろNHKの番組に出てくる登場人物の言葉遣いが悪いことに驚かされます。アメリカでは子供番組で使う言葉遣いはもっと気を付けられていました。The Simpsonsはまた別です。

 

#2 寒い:これはただ単に我が家のアパートが古くて寒いだけかもしれませんが、建物が冬用に作られていないので、寒い。カナダに近い地域にいたので、寒さには慣れているつもりでしたが、まったくそんなことはありませんでした。むしろ向こうのほうが断熱、暖房が雪国仕様だったので暖かかった。

 

#3 文化的慣習が多い:どうでもいいかどうかは人によるかもしれませんが、あまり本質的でない慣習が多い。それが文化なんでしょうけど。一つ一つの習慣を全部フォローしていったら、やることが多すぎます。生活にいろいろ制約が生じるようになっていってしまいそうです。

 

#4 階層構造:これはどのレベルでもそうですね。相手に礼を尽くすことと、人間関係に階層構造を作ることがごっちゃになっていますし、人と接するときも、中身よりも相手と自分の上下関係をはっきりさせるところから始まる気がします。研究者どうしてもそうで、上下関係が入ることで議論の本質がどこにあるのかがブレてきやすい気がします。

 

#5 野菜が高い:なんでこんなに高いのかというくらい野菜が高い。アメリカでは安かった野菜が日本では高く、高かった野菜は安いのは当たり前ですが、その差が結構大きい。セロリが一本100円で売っているのには驚きました。むこうだと一束でそのくらいで売っていたのに。

 

#6 魚が新鮮でおいしい:まあ、そりゃそうですよね。

 

#7 町ですれ違う人が笑いかけることがない。:これは単に文化的な違いですけど、みんな神妙な顔をして歩いています。自分も含めて。段々と自分も笑顔を見せなくなっていっているのがよくわかります。日本人がアメリカに行くと、開放感もあって笑顔が多くなるのも、よくわかります。

 

#8 子供を連れて公共の場に行くと気を使う:日本は子供に注がれる視線が厳しいような気がします。公共の場を子供がうろうろしやすいようにはそもそもできていないのかもしれないし、子供に対して厳しい目で見ることがいいと思っている人が多いのかもしれません。あるいは、子供を連れている親が気にしすぎなのかもしれませんけど。最近行くスポーツジムでは、子供はここから入ってはいけないという境界線があって、子供を連れてジムに行って一緒に何かすることはほぼ不可能になっています。どんな高級料理店だと思ったのですが、そういうところもあるんですね。結局子供を連れている家族は行く場所が限定されていくんでしょうね。

 

 #9 政治の話をほとんどしない: 日常生活で、政治情勢の話はほとんど出てきません。少なくとも私の周りでは。どうでもいい話はよく出てきます。ご当地アイドルだの、ゆるキャラだのの話はやたらとしますが、世界のニュースや、政治経済系の話、原発、震災の話は全くと言っていいほど出てきません。唯一出てくる機会は、ことが起こった直後のみ。この間の御嶽山のニュースも、噴火が起こった後数日は話題になりましたが、もう日常会話では消えています。テレビのニュースではまだよく出てきますが、それでも薄れていっていますよね。テレビで話題にしなくなったころには全く話にも上がらない、そんな印象があります。平和だなぁと思う反面、変な感じがします。

 

#10 クールジャパンが妙:テレビやネットで出てくる単語、クールジャパンとか、日本を海外が高評価しているけいの話題は違和感があります。それほど世界は日本のことを気にしていない気がしますよ。政治的な影響力はあると思うけど。

#11 変な和製英語がいっぱい:

変な変換がかかってしまっている和製英語が沢山。influenzaをインフルと略すのは意味不明だし、buffetもビュッフェと発音しても多分通じないと思います。挙げればきりがありませんが、日本だけでしか通用しない発音が多いのは確か。