福島の水質放射能汚染は?

 ここ二日ほど、都心近辺の浄水場放射能汚染のニュースはバンバン流れていますが、福島や原発周辺の水道からどれくらい放射性物質が検出されているのかというニュースは聞きません。私が見逃しているだけなのか、発表されていなかったのかと思っていたら、データ自体は福島県から公開されているようです(福島に住む研究者仲間から教えてもらいました)。

http://www.pref.fukushima.jp/j/sokuteichiinryousui21.pdf

これによれば、3/18日の時点で放射性ヨウ素ヨウ素131)が170Bq/kgだったのが、徐々に下がり、3/24時点で 14Bq/kgになっています。大体1週間弱でここまで下がったということは、水源になっている川の上流から来た水のうち、放射性物質を帯びた分が浄水場に入り高い放射性物質が検出された。その後、放射性物質を多く含まない新しい水が浄水場に入ってきたと推測されます。

原子力施設等の防災対策について(原子力安全委員会)」飲食物の摂取制限に関する指標に基づく飲料水の基準 

放射性ヨウ素ー131:300Bq/kg以上
放射性セシウム:200Bq/kg以上

となっていますから、3月24日時点での福島の浄水場の水は接種制限の基準よりもかなり低い値になっていると解釈できます。都心の江戸川水系の浄水場で100Bq/kg異常の放射性ヨウ素が検出されたのが3/23日頃ですから、福島で高い値が出てから数日の遅れがあります。福島では既に値が下がっていますから、同じように5-7日の間に14Bq/kgか同程度まで下がることも考えられます。

空気中の放射能濃度 → 放射能による水質汚染 → 土壌放射能汚染 → 植物に含まれる放射能値が上がる → それを食べた動物(含家畜) 

という順に放射能の影響は出てくるのでしょう。水道からは直接人間に影響を及ぼしますし、動植物はまた人間が食べるものですから、時間差で徐々にやってくるのでしょうね。水道に関しては放射性物質は海に流れていってしまいますが、土壌、植物、動物に関しては蓄積してしまいますから、避けようがありません。問題は後どれ位の量と期間、放射能の影響があるか、でしょうか。