自尊教育って?

 "自尊"という言葉と、"自分を否定的に捉えない"とか"ポジティブに捉える"とは違う気がします。自尊教育をする側だって、自分のことを肯定的に考える文化じゃないところで育った人間なんだから、教育委員会発案のこういう取り組みで効果を求めるのだとしたら難しいんじゃないかと感じます。
 家庭でも学校でも誰かとの比較はしても、褒めて育てるっていうことをあまりしない日本の教育ですから、うわべだけジソン教育とかいっても、その教育をする側がどれくらい理解してやれるのかが疑問です。そもそもジソン教育を"試験的に"やるっていうのは、どれくらいの期間を考えてるんでしょうね?人を育てるのって数年でその効果が分るものじゃないでしょうから。こういう発想をするのはいいけれど、定着させるためにどれくらい今後努力されるのか懐疑的に見てしまいます。
 子供にもっと自由な発想と時間を持たせようと始まった"ゆとり"教育が、結局何のゆとりも生み出しませんでしたから、はじめるだけじゃ何もかわらないでしょう。

都教委、小学生に“自尊教育” 中高生の半数「自分に否定的」

3月11日7時56分配信 産経新聞

 日本の子供たちは自分が嫌い−。東京都教育委員会が公立の小中学生、都立高校生を対象に「自尊感情」について調査したところ、中高生の5〜6割が「自分」を好意的にとらえていないことが10日、分かった。日本の子供たちの自尊感情の低さはこれまでも指摘されてきたが、自治体レベルで大規模な調査が行われたのは初めて。都教委は現状を深刻に受け止め、「自分の存在や価値を積極的に肯定できる子供を育てる」とし、4月から小学校で試験的に“自尊教育”を実施する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090311-00000009-san-soci